一月号、二月号に亘つて貴重な誌面に、永々とミソを付けた厚顔なる私は、茲に又本号に図々しくも狭見を暴露致します。
平常から総ゆる雑誌を心掛けて居れば、もつと充分に纏め上げる事が出来たのでしたが、何しろ、急いで古本屋をさがし廻つた末出来たものですから、満足でない事は云ふまでもありません。まあ兎も角も参考の為めに御覧下さい。翻案だとか、翻訳でも原作者の知れてゐないのは先づ創作としておきました。又翻訳の形で発表された創作も入れておきました。又都合上新青年を「新」とだけで略しました。
小酒井不木
按摩【新】
虚実の証拠【同】
遺伝【同】
手術【同】
痴人の復讐【同】
恋愛曲線【同】
肉腫【同】
安死術【同】
秘密の相似【同】
桐の花【同】
印象【同】
卒倒【同】
五階の窓５【同】
二重人格者【同】
空腹の幻想【同】
死体蝋燭【同】
見得ぬ顔【同】
疑問の黒枠【同】
呪はれの家【女性】
謎の咬傷【同】
難題【同】
犯さぬ罪【同】
名探偵【同】
復活【同】
人工心臓【大衆文芸】
三つの痣【同】
毒二題【同】
直接証拠【同】
死の接吻【同】
狂女と犬【同】
メデユサの首【同】
龍門党異聞【同】
画家の罪【苦楽】
通夜の人々【同】
ふたりの犯人【同】
外務大臣の死【同】
手紙のトリツク【同】
新聞紙の包【同】
催眠術戦【同】
指紋研究家【同】
硬骨漢【同】
偶然の成功【同】
姐妃の殺人【同】
紅色ダイヤ【子供の科学】
髭の謎【同】
不思議な煙【同】
髑髏の謎【同】
紫外線【同】
段梯子の恐怖【本誌】
暴風雨の夜【講談クラブ】
犬神【同】
烏を飼ふ女【同】
人間機械【同】
大雷雨の殺人【同】
雪の夜の惨劇【雄弁】
一疋の蛋【キング】
刹那の錯誤【文芸春秋】
脅迫状【文芸春秋】
邂逅【文芸クラブ】
自殺？ 他殺？【少女クラブ】
血友病【サンデー毎日】
遂に鐘は鳴つた【同】
心臓の苛責
初往診【大衆文芸】
猫と村正【同】
愚人の妻【同】
玉降り時計の秘密【少年クラブ】
白痴の智慧【子供の科学】
塵埃は語る【同】
物云ふリンゴ【日本少年】
暗に躍る影【子供の科学】
体格検査【キング】
ある自殺の手記
紅蜘蛛奇譚
紅蜘蛛の怪異【キング】
稀有の犯罪【同】
跳ね出す死人【同】
血染の日誌【日本少年】
※誤記・誤植は直さず、すべて原文ママとした。
底本：『探偵趣味』昭和3年3月号
（公開：2014年10月10日 最終更新：2017年10月6日）