参考文献／資料集　1970（昭和45）年

2月

日本推理小説界・ＳＦ界の先駆者《小酒井不木》　／　横田順彌

『ＳＦ倶楽部』　第3号　2月28日発行

　不木は昭和四年、急性肺炎で四十才の若さをもって他界したが、日本推理小説界草分けの一人としての貢献度は計り知れないものがある。そして又、本資料室に復刻した「恋愛曲線」「人工心臓」の二篇をもって、日本ＳＦ史を語る場合にも、やはり欠くことの出来ない先駆者の一人ということが出来るだろう。
　ここに復刻した二作品は、現在なら確実にＳＦと呼べる作品で、医学科学啓蒙のための小説を主張する、もっとも不木らしい好篇である。両作品とも心臓の問題を扱った内容で、昨今の心臓移植手術などと考え合わせながら読んでみるのも、おもしろいだろう。（後略）

浜尾四郎の足跡　／　中島河太郎

『推理界』　2月号
→『日本推理小説史　第三巻』　東京創元社　1996（平成8）年12月20日発行

6月

「新青年」三十年史　／　中島河太郎

『新青年傑作選　第五巻　読物・資料編』　立風書房　6月15日発行
→『日本推理小説史　第三巻』　東京創元社　1996（平成8）年12月20日発行

7月

「文学時代」と書き下し全集　／　中島河太郎

『推理界』　7月号
→『日本推理小説史　第三巻』　東京創元社　1996（平成8）年12月20日発行