『彷書月刊』 7月号 弘隆社 6月25日発行
だからといって、世紀末の現段階で、探偵小説史に記されているような作品が、すべて読める状況にあるわけではないのも確かである。品切れ、絶版が多く、探偵作家で今その作品世界を簡単に俯瞰できるのは、江戸川乱歩、小酒井不木、夢野久作、小栗虫太郎ぐらいだろうか。