参考文献/資料集 1930(昭和5)年

(公開:2007年2月13日 最終更新:2008年1月1日)
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2月

自序 / 那須茂竹

『なぎの花』 那須茂竹 三益社 昭和5年2月20日発行

 これまで先生は、幾度か死すべくして、而かも不思議に生きられました。今回もそうであらうと念じてゐましたが、遂に永劫の別れとなりました。
 先生が私に申されたことがあります。
 「丁度十年間病気のために、研究室の仕事に遠ざかつてゐたが、自分のやらうと思つてゐることを、世界の誰もが、今だに、やつて呉れない。近来非常に健康になつたから、創作のほかにゼロヘミーの研究がして見たい」と。

紫錦台便り

『犯罪学雑誌』 2月号

△昨年は小酒井不木博士と当編輯部と協力して、犯罪の新らしい方面の研究に着手する積りでありましたが、小酒井不木博士が不幸にして長逝せられたので、この方面の研究は暫らく、見合さなくてはならぬ様になりました。其代りに各大学の法医学教授が、本誌の編輯顧問として御教授下され、法医学の鑑定例を御報告して下さる様になりました。つまり「臨床法医学」とでも云ふ領域に本誌の一面を向ける事になるのでしやう。近々京都の小南教授、岡山の遠藤教授、千葉の加賀谷教授の処から御報告下さる事になつてます。

『夫婦戦線異状なし』 / 原田宏

『夫婦戦線異状なし』 原田宏 中村書店 昭和5年2月27日発行

 コナン・ドイルは申すに及ばず、ルブラン、ガボリオ、マツカレー、ヅーゼ、サツパー等々々の原書から、日本ものでは、江戸川乱歩、小酒井不木、甲賀三郎、谷崎潤一郎等々々の作品が、へし合い、もみ合い、鮨ずめに詰みこんであるのである。

5月

年譜

『小酒井不木全集 第十二巻』 小酒井不木 改造社 昭和5年5月21日発行

参照: 翻刻テキスト:「年譜」および「「年譜」の一部訂正」

6月

文芸は進化するか、その他 / 平林初之輔

『新潮』 6月号
→ 『平林初之輔探偵小説選2』 論創社 2003年11月10日発行

(前略)
 第二に、小説でこそジャーナリストが課題を与えるということは比較的珍しかったが、ジャーナリズムの他の分野でではそれはずいぶん広い範囲にわたって行われていたことで、中には故小酒井不木氏のように、何か課題を与えてもらった方がずっと物が書きよいというような傾向をさえ与えていたものである。

『平林初之輔探偵小説選2』(論創社・2003年11月10日発行)より引用。

10月

「年譜」の一部訂正

(挟み込み)『小酒井不木全集 第十七巻』 小酒井不木 改造社 昭和5年10月10日発行

参照: 翻刻テキスト:「年譜」および「「年譜」の一部訂正」

11月

聖人虐殺怪談集 / 浮田孝一

『犯罪科学』 11月号

 安死術といふのは小酒井不木の小説にもある通り、到底もう助かる見込みのない人間を死の苦痛なしに安らかに死なせる方法である。カンフル注射の怨敵と心得てもらひたい。(後略)