『新青年』 大正15年9月号
■学者気質(小酒井不木氏著) 不木博士が大正九年独逸留学中病を得て帰朝された当時、病床にあつて徒然のまゝ執筆された随筆感想録で、博士自ら得がたき記念であると云つてゐられる。全篇至るところ該博な知識と見解を以て充され、再読三読汲んで尽きざる興趣に溢れてゐる。(二円日本橋春陽堂発行)