『新青年』 大正15年8月号
■死の接吻 小酒井不木著
今度延原謙氏監輯の下に、牛込聚英閣から探偵名作選集が発刊されることゝなつた。その第一篇に選ばれたのが小酒井氏の「死の接吻」である。創作四篇、いづれも小酒井氏得意の力作として推称に値するもの、附するにチエスタトンの傑作孔雀の樹を以てしてゐる。
『新青年』 大正15年11月号
第一篇 小酒井不木著 死の接吻
不木博士が探偵小説の創作に筆を染めて以来二年こゝに第一創作集成る。収むるところ死の接吻以下四篇、何れも博士が該博なる知識と透徹せる推理とによる傑作、附するに英文壇の巨匠チエスタトンの名作を以てす。